助産学専攻科

温かく誠実な心で、
生命の誕生を支える助産師に

安心 ケア 指導

助産学専攻科の入学資格は看護師資格と、4年生大学卒業の学位を持つこと。本学看護学科卒業生がそのまま進学することもできますし、他大学卒業生や、社会人経験者も入学可能です。
産婦人科医が不足している現在の日本では、正常な分娩を単独で行える助産師のニーズは高まるばかり。その期待に応える人材を育成していきます。

  1. 特長修業年限1年で集中的に実践力を身につけられる

    本学の専攻科は1年で課程を修了し、国家試験に臨むことから短い期間で助産師としての基礎的能力を身に付けるため、効率よいカリキュラムが特長です。
    助産師としての実践活動にすぐに活かせる講義・演習科目を充実させており、演習科目で学んだ内容は、実習中などに実際に行って確実な知識として身につけることができるように計画をしています。

  2. 特長特色のあるカリキュラムで学べる

    専門的な技術や知識だけでなく、的確な思考力や判断力、そして対象となる産婦様の人権を尊重できる人間性を備えた「自律した実践者」になることを目的としています。
    また、実習は妊婦期→分娩期→産褥・新生児期→2週間健診→1ヶ月健診まで継続して展開できるように計画しています。

  3. 特長充実した国家試験サポートを受けられる

    自分にあった学習方法を見つけることができるよう指導して国家試験合格を目指します。
    本専攻科では入学時に母性看護学の学力テストを実施し、知識の確認を行います。8月から1月まで外部の模擬試験を6回行い、教員が作成した試験を2月に2回実施。試験前後の結果をもとに教員が個人指導を行い、学習不足を克服できるよう支援します。

  4. 特長NCPR(新生児蘇生法)Aコースの修了を目指す

    助産学専攻科では、日本周産期・新生児医学会が行うNCPR(新生児蘇生法)Aコースの講習会に参加し、気管挿管、薬物投与を含めた「臨床知識編」「実技編」で構成される高度な新生児蘇生法の習得を目指しています。

  5. 特長様々な選択肢から将来の道を選べる

      求人件数 求人数 求人倍率
    助産師 119 719 39.9

    全国の病院や助産院では、助産師が不足しており、本学にも多数の求人が寄せられています。大規模な病院では院内助産所を設ける動きもあるので、今後さらに活躍の機会が増えていくことが期待されています。

教育目的について

助産学専攻科の教育目的

  • ・人間性豊かで対象の生命・人格を尊重できる誠実な助産師を育成する。
  • ・母子の社会環境の変化や、産科医療の高度化並びに助産ケアの多様化に対応できる知識と技術を身に付ける。
  • ・きめ細かい助産活動が展開でき、母子保健・きめ細かい助産活動が展開でき、母子保健の向上に寄与できる人材を育成する。

学位・資格について

取得を目標とする資格 助産師(国家試験受験資格)
取得可能な資格 受胎調節実地指導員、NCPR(新生児蘇生法)Aコース

ご挨拶

  • 今田 葉子 助産学専攻科長

    助産学専攻科長 今田 葉子

    助産学専攻科では1年という短い期間で助産師国家試験に挑戦できるよう、効率よいカリキュラム編成を行っています。特に力を入れているのが実践領域で、実習では受け入れ機関の協力を得て、国家試験受験資格となる10例を超える経験が積めるよう配慮しています。学生という立場でありながら、プロの助産師と同様に産婦様のお世話をしてもらいますので、産婦様の反応を直接感じることができ、心の結びつきが生まれ、新しい生命の誕生に立ち会う感動も共有できます。その分責任感や、人としての資質が問われることにもなります。
    今日の助産師は、子どもへの性教育や、子育て中の母親の心のケアなど、女性のライフステージに応じた切れ目のない支援が求められ、活躍の場は病院や産院に限りません。地域で活動できるスキルを取り入れ、将来を見据えた様々な学びを1年間に凝縮しています。

助産学専攻科の流れ

  • 国家試験受験資格には分娩介助の経験が10例必要です。病院・診療所(クリニック)・助産院で実習を行い、さまざまなケースの分娩介助の経験を重ねていきます。また、国家試験合格に係るサポートも徹底的に行います。

    助産学基礎領域 助産学概論、ライフサイクルとウイメンズヘルス、周産期の生殖、女性と生殖器疾患、乳幼児の成長・発達、生殖の生命倫理、家族心理学
    助産学実践領域 助産診断・技術学Ⅰ(フィジカルアセスメント)、助産診断・技術学Ⅱ(妊娠期)、助産診断・技術学Ⅲ(分娩期)、助産診断・技術学Ⅳ(産褥・新生児期)、助産診断・技術学Ⅴ(助産過程と臨床推論)、助産診断・技術学Ⅵ(ハイリスクケア)、女性と東洋医学、保健指導技術、助産学研究、地域母子保健論、助産管理論、助産学実習Ⅰ、助産学実習Ⅱ、助産管理実習
    助産学関連領域 女性と社会学、女性と生殖器疾患、性科学、生殖の生命倫理、英語文献購読、保健統計

    注〉2022年4月1日現在で選択科目を含みます。開講年次等変更の場合もあります。

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      • オリエンテーション
      • 研修会
      • 専門科目基礎学力テスト(120分)
      • 講義
      • 講義・演習(分娩介助テスト、両親学級指導案作成、性教育指導案作成)
      • 就職セミナー
      • 研究計画書、調査書、依頼文作成
      • 助産学実習Ⅰ(4週間)病産院(分晩介助3例、新生児・間接介助3例、継続事例1例)
      • 高校生性教育
      • 第1回助産師国家試験模試
      • 実習Ⅰ修了試験
      • 新生児蘇生法(Aコース)講習会/カンファレンス
      • 助産学実習Ⅱ(8週間)分娩介助7例、【継続事例1例含む】、家庭訪問、新生児・間接介助7例、帝王切開事例1例
      • 定期試験
      • 両親学級実施
      • 第2回、第3回助産師国家試験模試
      • 助産学研究論文作成
      • 助産管理実習(助産所)
      • NICU・重症新障害児施設見学実習
      • 助産学研究論文提出
      • 第4回助産師国家試験模試
      • 特別講義(国家試験対策)
      • 第5回、第6回助産師国家試験模試
      • 国家試験実力テスト
      • 特別講義(国家試験対策)
      • 岐阜県母性衛星学会参加
      • 補講
      • 国家試験に向けて最終模擬試験
      • 3週目…助産師国家試験
      • 4週目…助産学研究発表会
      • 修了式
      • 国家試験の発表
氏名 職位 専門分野
今田 葉子(専攻科長) 教授 生涯発達看護学
唐沢 泉 教授 新領域法学、臨床看護学
森 仁美 講師 臨床看護学
澤田 未緒 助教 臨床看護学

助産師の仕事とは

助産師は、 正常分娩の介助を中心に、 妊娠、出産、産後6~8週間までの産褥(さんじょく)期を通じて妊婦や赤ちゃんのケアなど女性とパートナーシップをもって、その一生の性と生殖に関わる健康問題を中心に、ケアや保健指導を行ないます。
生命の誕生に深く携わる魅力的な職業といえますが、分娩介助には強い精神力と体力、そして助産師としての使命感が必要で、更に医療に関する高度な知識と技術が要求される仕事です。

助産師の仕事内容

妊娠、出産、育児という「人の誕生」に関わる一連の流れを見守り、指導します。

  • 出産前病院、診療所、クリニックなど

    妊娠中の食事や運動に関する生活指導や健康指導を行います。また、産前教育を通して母親・父親になる心構えを指導したり、出産の基礎知識を伝えます。妊娠中には不安定になりやすいため、妊婦の相談に乗ったり家族の話を聞いたりすることもあります。

  • 出産時病院、診療所、助産院など

    赤ちゃんを取り上げる「分娩介助」を行います。病院や診療所の一般的なお産では、医師1人、直接介助を行う助産師1人、赤ちゃんを受け取る助産師(または看護師)1人の3人体制で臨みます。直接介助をする助産師は、母体の状態を見ながら医師と連携してお産の進行をコントロールする役割を担います。

  • 出産後病院、クリニック、相談所など

    入院中の妊婦の体調管理、母乳指導、乳児の保健指導などを行います。また、退院後の生活指導や育児に関するアドバイスなど産後ケアも行います。